『コロナ奮闘記 Vol.18』早ければ来春、遅くてもオリ・パラ後再開に期待し踏ん張ろう-風の旅行社 原優二氏寄稿

  • 2020年11月9日(月)
風の旅行社代表取締役の原優二氏

 11月6日(金)からハワイが日本人の観光客受け入れを始めた。但し、帰国時の14日間の自主隔離は解除されていないので、ハワイ観光旅行再開とは到底いえない。加えて、外務省の危険度も3のままだ。FITで行く分には、2.5~4.5万円もする高額な陰性証明書代を払い、帰国時の公共交通機関が使えない不便さと14日間の自宅待機を甘受すればOKだが、いける人は極わずかだ。

 最近は、観光目的の海外旅行再開は、早くてオリ・パラ後と予想する人が多い。以前は、「夏だろう、いや遅くても秋には」という見方が大半だったが、期待と現実は違った。オリ・パラがある以上、観光目的での海外との往来再開の扉は重いというのが現実だ。

 一方で「2019年レベルに戻るのは2024年」といったIATAや航空会社の予測もある。ただ、弊社のような中小企業にとっては、2024年などという予測は意味がない。それどころか、2022年春というのですら顔を背けたくなる。オリ・パラ後再開くらいならなんとか我慢できる。しかも、それすら、雇用調整助成金次第である。それがこの業界の現状ではなかろうか。

 現在、JATAは、何とか来春・4月ぐらいには、限定的でもいいからこの重い扉を開けたいと手を尽くしている。鍵は、2国間の交渉とインバウンドだろう。私は、菅政権になって潮目が少し変わってきたと感じている。ビジストラックではあるが、入国時のPCR検査や、一部ではあっても14日間の自主隔離をなくす、などということは少し前までは考えられなかった。経済界からの強い要請でビジストラックが始まったのだろうが、それ以上のものを感じる。

 周知の通り、菅首相は、コロナ禍以前は、インバウンド推進の旗振り役だった。故に、インバウンド再開への並々ならぬ熱意をお持ちにちがいない。少々穿った見方をすれば、Go To終了時への落ち込みが懸念されているが、代わってインバウンドを再開させたいと考えているのではなかろうか。なにも全世界に向けて開く必要はない。韓国、中国が開くだけで十分な効果がある。それに、オリンピック前にある程度の人数をインバウンドで受け入れて、外国人の感染者が出た場合や、外国人のクラスターが発生した場合の対応に慣れておく必要がある。外国人の感染者は必ず出ると考えて態勢を整えないとオリンピックでいきなりでは混乱する。ならば、4月くらいから開ける方がいい。

 雇調金は、助成率や単価が下がる可能性もあるが3月まで延長されそうだが。雇調金の特例が継続されるうちは、雇用も何とか維持できるだろうがその先は厳しい。本来、雇調金は、売上が30%ほど落ち込んだが雇調金で休業手当を補填し、売上が戻るまで雇用を維持するための制度だ。リーマンショックの時は、単価は上がらなかったが3年300日になった。3年の間、300日の休業補償をその会社の実情に合わせて自由に使えるという制度だ。仮に、観光目的の海外旅行が再開しても、売上が2019年に戻るには何年もかかるだろう。雇調金が、3年300日になれば、2024年とはいわないが、長期にわたって会社を維持できる道が見えてくる。

 今ほど、旅行をしたいという気持ちが醸成されたことは嘗てない。「海外旅行が始まったら、絶対、またお世話になるから頑張って!」そう励ましてくれる多くのお客様に何とか応えたい。それが、私たちの大きな力になっていると思う。

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